チェック項目
プレーンなHTMLの組み合わせで目的が達成できるか検討する
アクセシビリティが確保された定番のパターンをアクセシブルなデザインパターンから探し、目的が達成できるか検討する
「定番のパターン」とは
レベル1:必ず達成
HTMLにもともと備わっている要素はすべてアクセシブルになるように作られています。HTMLで賄いきれない場合でも、アクセシビリティ確保の方法論が確立されている定番のデザインパターン(タブ・ダイアログなど)を採用するようにしてください。
ウェブページとユーザーのインタラクションに関するガイドラインです。主としてデザイナーが取り組む内容ですが、内容については企画も把握する必要があります。
レベル1:必ず達成
HTMLにもともと備わっている要素はすべてアクセシブルになるように作られています。HTMLで賄いきれない場合でも、アクセシビリティ確保の方法論が確立されている定番のデザインパターン(タブ・ダイアログなど)を採用するようにしてください。
レベル1:必ず達成
ポインター操作やタッチ操作が使えない人のために、キーボード操作ですべてのコンテンツや機能を利用できるようにしてください。項目の選択・右クリック・ダブルクリック・ホバー・ホイール・ドラッグ&ドロップ・タッチジェスチャーなどに依存している操作を見つけ、キーボード操作のみで完結できるようにデザインしてください。
通常、ウェブページはキーボードのTabキーやEnterキー、矢印キーを使って操作することができます。細かい操作を苦手とする上肢障害のユーザーはマウスやタッチのようなポインティング操作が使えません。ユーザーが操作できる機能はすべて、マウスやタッチだけでなく、キーボードのみで操作できる必要があります。
レベル2:可能な限り達成
拡大鏡を利用している弱視のユーザーにとって、ポインターホバーで表示されるコンテンツは気づきにくかったり、表示されたコンテンツを読もうとポインターを動かしたとき意図せず閉じてしまうことがあります。ホバーによるコンテンツの表示はできれば避け、明示的な開く・閉じるアクションをトリガーにして表示・非表示をしてください。
マウスオーバーで表示されるツールチップ
マウスオーバーで表示されるツールチップはタッチ端末からのアクセスが良くない。
拡大鏡に対応していないツールチップ
拡大鏡をつかって画面を大きく拡大しているユーザーは、読みたいテキストが画面外に表示され気づけないことがある。気づけたとしても、ツールチップを読むためにアイコンからマウスカーソルを外すと、ツールチップが閉じてしまうかもしれない。
レベル2:可能な限り達成
ユーザーの操作によってエラーが発生したとき、エラーについての十分な情報を提示してください。
エラーの原因を明記しない
なぜログインに失敗したかわからず、ユーザーは修正のためのアクションを起こせない。
エラーの原因を明記する
なぜログインに失敗したかわかり、ユーザーは修正のためのアクションを起こせる。
あいまいな修正指示
正しい形式とは何かが不明瞭で、どのように修正すればよいのかわからない。
具体的で明快な修正指示
要求されている形式や文脈の情報を提供することで、正しい値に修正しやすくなる。
レベル2:可能な限り達成
視覚障害をもつユーザーは操作箇所から離れた場所に注意喚起が出ても気づかない可能性があります。エラー提示の際にページ遷移を伴う場合、ページの上部に目立つようにエラーメッセージを提示してください。動的にエラーを提示する場合、ポインターやフォーカスの付近にエラーを提示するようにしてください。
エラーメッセージを表示するタイミングには大別して2種類があります。エラーを含むHTMLをサーバーサイドから返却するものと、JavaScriptを使用してクライアントサイドで動的に行うものです。晴眼者にとってはあまり違いはありませんが、スクリーンリーダー利用者、拡大鏡利用者にとっての体験は大きく異なります。それぞれでの適切な提示方法について理解することが重要です。
エラーを含むHTMLをサーバーサイドから返却する場合、ページ遷移を伴う点に特徴があります。以下のような点に留意するとよいでしょう。
クライアントサイドで動的にエラーを表示する場合、ユーザーが注目している場所から離れた場所にエラーを表示しても気づけないことがあります。以下のような点に留意するとよいでしょう。
エラーを含むHTMLをサーバーサイドから返却する
エラーをページ上部に表示する。各箇所にもエラーの内容を表示する。ページ上部のエラーをクリックすると各箇所にジャンプできるようになっていると尚よい。
送信ボタンを押せなくする
送信ボタンのコントラストを落とし押せない状態にしていると、ユーザーは送信ボタンが見つけられなかったり、送信できない理由が理解できないことがある。
ボタンから離れた位置にエラーを表示する
送信ボタンから離れた位置で起きた変化は気づかれないことがある。
送信ボタンの付近にエラーを表示する
送信ボタンを常に表示し、送信ボタンが押されたらボタン付近にエラーを表示すると、多くのユーザーがエラーに気づくことができる。
レベル3:できれば考慮
予測しづらいことが起きると、支援技術のユーザーや認知障害を持つユーザーは混乱したり、操作ができなくなることがあります。
値を変更するとページ遷移する
HTMLのselect
要素で実装された並び順選択UIでは、値が変更されるとページ遷移が行われる。値が変更されたタイミングでページ遷移が起きることは予測が難しい。キーボードユーザーは上下キーを使って値をひとつ変えただけでページ遷移してしまうため、目的の項目を選ぶことができない。